はまかぜ通信 ~ Personal

紀州 雑賀崎 底曳き漁師のブログです

父の日を前に  

6月11日  曇り

来週の日曜日は 父の日です。

父の日を前に 我が家の大船長 親父のことを 書いておきます。
「はまかぜ通信」を 応援してくださる方は
年齢的に 私の親父と 同じぐらいの年齢の 
親御さんがお有りかと思うので 参考になれば 幸いです。




6月5日 親父は 県立医科大付属病院で
手術を受けました。
老人性の 大動脈弁狭窄 で 弁の置換手術です。
(詳しくは ここをクリックしてください)

親父の様子が変だということは かなり前から感じていました。

4年前の夏 家族で黒部ダムを見に旅行したときも
妙に 辛そうにするので 
帰ってから 内臓検査してもらいました。
結果異常なし。

体重が10キロも減るので 妙に思って
昨年夏は もっと大きな病院で 色々検査してもらいました。
結果 異常なし。

ところが この春 風邪をひいて かかりつけの医院で
「久しぶりに レントゲン撮っておこうか」
という 軽い気持ちの写真に写ったものは
正常人の2倍にも肥大した 心臓でした。

すぐに 大きな病院で 精密検査を・・・・と 勧められ
検査の結果が 
心臓から 大動脈へつながる 大動脈弁狭窄。
弁が 正常に動かない為 心臓が無理をして 肥大。
いつ 心筋梗塞を起こしても 不思議でない状態。
という事でした。

医学の進歩のおかげで 弁の置換手術は
時期さえ良ければ かなり高い確率で成功
心臓も 良くなるらしいです。
しかし 親父の場合は 病気の進行が進み
(県立医大病院で 年に1例あるかどうか・・・)
手術しても その甲斐があるかどうか。

もう 手術はしないで 寿命に任せよう。
なかなか いい人生だったよ。
この世にもう 未練は無い。


と 親父が 決意したのは 3月末でした。




ところが 病気を告知されてから
親父の様子が 変わってしまったのです。
今まで 全く普通に暮らしていたのに・・・

頭が痛い。
心臓が痛い。
胸が締め付けられる。
こんな事なら いっそ死にたい。





親父が こんなに心の弱い人間だったとは
正直言って ショックでした。




私が本格的に 漁師になったのは
中学を卒業してからですが
小学校の5.6年生の頃から
学校の休みになると 船に乗せられ 
漁の手伝いに行かされました。

親父の背中は大きくて
どんな風も どんな波も
親父と一緒に船に乗っている限り
全く恐ろしいと思いませんでした。

家業をついで 親と同じ職につく方は 数々あるでしょうが
漁師の親子船というのは特殊な環境です。
広い海の狭い船上に 一日中 2人だけで過ごすのです。

喧嘩しても何しても 2人だけの世界。

いつしか 親父の背中が 小さく曲がってしまっても
シケになったら 親父を船から落としはしないかと
気遣うような 年寄りになってしまっても
どこかで 親父を頼りにしていました。





やっぱり 手術をしてほしい。

言い出したのは 親父さんのほうでした。




「男って言うモノは 臆病なものなんだよ」
と 執刀医のオクムラ教授は 笑いました。

さらに 検査の結果 僧帽弁にも 不具合が見つかりましたが
5日の手術では 
大動脈弁を 生態弁に置換
また 僧帽弁は修復されたそうです。
手術は 考えられる限りで 最高によい状態で終わったと
説明がありました。




術後の経過 すこぶるよく
秋からは また 船に乗るよ。と
親父は張り切っていました。

一安心していたところに
9日晩 脳梗塞を起こし
左半身麻痺。




11日 身体はかなり動くようになりました。
腕を持ち上げる事は出来ないけれど
指を少し動かすぐらい出来ます。
足も 膝を少し浮かせられます。

しかし 頭がいけません。
意識は キチンとありますが
泥酔しているか 夢の中にいるかのようです。

和歌山一番の侠客 マルイチ組 の話を してくれます。
全部 親父の想像の話です。

看護婦さんに
「世話をしてくれるのは ありがたいけれど
もう 夜遅いから お母さんにしかられないうちに
速く お家にお帰り」 と言って
周囲大爆笑でした。

昨晩は 帰宅したい と動き出し
夜中にベットから 落ちて
大騒動になりました。
「まだ 退院できないんだよ」と言っても
「分かっているけれど そこの所一つ
融通利かせておくれよ」と 駄々をこねる子供のようです。


頭のほうは 手術後の一過性の症状だから
きっと 元に戻る と
お医者さんたちが 仰るので
その言葉を 信じることにします。




8月1日が77歳の誕生日。
親父の闘病生活は これから始まります。

沖に出る事より他に 何の楽しみの無い人だから
また 船に乗せてやりたい。

「親父さん 死ぬときは 船の上がいいかい?」
と訪ねると かぶりを振って
そりゃ 畳の上のほうが いいさ。

この 似非漁師め!!
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category: 雑感

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コメント

こんばんわ☆
お父さん大変だったんですね・・・。
でも、命が助かって良かった。
これから復帰まで大変な道のりだとは思いますが、無理をせず、じっくり身体を治していただきたいです。

ご家族の方も体調を崩さないように気をつけてください。

ERIKA #- | URL
2006/06/12 21:14 | edit

ERIKAちゃん ご心配ありがとう。

医大病院では スミカちゃんに お世話になっています。 入院は極秘だったのに まさか 友達のむすめさんが 同じ病棟の担当看護婦さんになるとは 思っていなかったので 何処から キンチャン入院情報が 漏れたのか 不思議に思っていました。

ERIKAちゃんにも 沢山のばあちゃんがついているから 大変だけれど たまに 優しい言葉かけてあげてください。 

まさみ #- | URL
2006/06/13 17:34 | edit

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